従来型のコンピューターでできない計算を高速に行う量子コンピュータ。2019年にGoogleが発表したSycamoreによる量子超越のニュースで暗号資産(仮想通貨)が暴落した。これは、量子コンピュータによって暗号が解読され、暗号をベースにしている暗号資産が無価値化するのでは、という恐れによるものであった。2024年現在の量子コンピュータでも現実的にまだ暗号解読は不可能であるものの、大規模な量子コンピュータが導入される2040~2050年頃には、現在の暗号は解読されてしまうであろう。こうした暗号解読以外でも、量子コンピュータは量子化学計算、物流、金融などの領域での飛躍的な進歩が期待されている。
本稿では、量子コンピュータ開発で世界最先端企業である日本IBMと、日本における量子アニーリングコンピュータ活用の第一人者である東北大学教授兼㈱シグマアイ代表取締役の大関氏にお話を伺った。
これらのインタビューを通し、量子コンピュータの開発状況と活用方法と、活用のための教育の方向性について明らかにしていきたい。
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